幸福な人生へのカギ

 朝の通勤電車でよく見かける女性の話です。優しそうな雰囲気で包んでくれそうな方です。何となく直感でこの女性は看護婦さんだと感じました。私が子供時代、中耳炎で入院し看護婦さんの雰囲気を知っていたので直感で感じました。たまたま私が降りる駅と駅から歩いていく方向もその方と一緒でした。そして歩いていくと前方に大きな病院が見えてきて、あーやっぱり看護婦さんかなと思いました。相手の雰囲気と私の知識、経験が相まって何となく分かってしまう。皆さんも私と同じような経験があると思います。

 このように文章を書くのが好きな私からすると、この方は理数系の人だとすぐにわかってしまいます。それこそその方の雰囲気、人相。失礼な言い方、理数系顔をしています。それとか、だいたい何年 何十年と社会の中でもまれているとポーカーフェイスというか取っつきにくい雰囲気になってきます。ですが、こちらがフッと威勢のいい言葉をかけたり、ご苦労様ですなどの言葉をかけると、みなさん昔の顔に戻るんです。つまり社会に出る以前の顔。子供時代や学生時代など、その方が一番輝いていた頃の顔だと思います。わんぱく顔やまじめ顔です。わんぱく顔だったら昔やんちゃ坊主だったんだろうなとか、まじめ顔だったら学級委員や生徒会長をやっていたのかなと思ってしまいます。

 

 人は誰しも、その人が発する人格・オーラというものがあると思います。それは生まれつきのものであれば、長年の職業を通して身につけたものですこの人格・オーラが人生の幸不幸を決めていきます。先ほどの優しそうな看護婦さんであれば患者さんからとても親しまれると思うし、優しそうな保母さんであれば子供たちがその保母さんの周りに集まってきて、まさしく母親のような存在になります。いつもお客さんのことを思って仕事をしているショップのお姉さんであれば、自然とお客さんから信頼されて自然とリピーターが増えていくと思います。つまり、心の中で何を思っているか何を考えているか。これがあなたの人格・オーラとなり、あなたが発するその人格・オーラが、あなたの人生を幸せにするか否かのキーになるのです

 考えてみると当たり前のことなんですが、この当たり前のことが分かっていない方が圧倒的に多い。逆の面から見ればもっとよくわかるはずです。一日中心の中が怒りや憎しみの炎で燃え上がっていたら、周りの人は不愉快になるのはもちろん、あなた自身が一番不愉快で苦しいはずです。また不平不満や愚痴、嫉妬などのネガティブ思考を抱いていたら自然と周りの人はあなたから遠ざかっていく。しかし、当の本人は何故遠ざかっていくのかが分からない。さらに不満が募りさらに苦しみを味わう。哀れといえば哀れですが、この当たり前の真理がわかっていない本人の罪だと思います

 

 今回紹介するジェームズ・アレンの内容は抽象的な所があったり、天国地獄など皆さんにはひょっとしたら信じがたいかもしれません。なので私の実体験もあわせて具体的に述べさせてもらいました。ジェームズ・アレンの内容はとても濃いです。何度も何度も読み返さないと分からない部分が多々あると思いますですが、この原因・結果の法則に気づき会得することが出来たら、あなたの人生は劇的に変わるはずです。絶対変わります。ジェームズ・アレンは、あなたの人生を変えるには、まず

①心の中で何を思っているか。何を考えているか。これを常に点検しなさい

②点検をしてみて上記のようなネガティブ思考を抱いていると気づいたならば、かわりにポジティブな思いに入れ替えなさい。つまり世のため人のためという思いを抱きなさい

③最後に、原因・結果の法則への深い信頼。つまり真の信仰心を築き上げ生きて行きなさい

ということです。これが幸福への道です。

 

 

 

 

努力に勝る天才なし

 「努力に勝る天才なし」という言葉があります。一つの道を武骨なまでにグーッつと推し進めていくと、誰にも真似できないものが出来ます。たとえば、天才と聞くとスポーツ界ではイチローのような人物をイメージするかもしれません。彼の過去のインタビューをネットで見てみると、自分は天才ではない。練習と努力を積み重ねてきただけだとキッパリ答えています。イチローのような人物を私たちは、「天才だ」と思いがちですが、その裏には人知れぬ凄まじい努力があるのです

 日本の高度成長期時代にも努力を積み重ね、世界に名を遺した日本のプロ野球選手がいます。「世界の王」と呼ばれる王貞治さんです。彼もイチロー同様、並々ならぬ努力を重ね世界のホームランアーティストへと駆け上りました。今回は、王貞治さんが彼自身の半生を語る書籍です。

 

 「やる気があるならば、3年間は俺の言うことを黙って聞け。夜遊びも、たばこも酒もやめろ」。王貞治さんのコーチであり師匠でもある人物から言われた一喝の言葉だそうです。入団数年、王選手は鳴かず飛ばずの成績。おまけに朝帰りの常連だったそうです。そんな王選手は改心しコーチとともに猛特訓。「長嶋さんはスター。存在するだけで意味がある」、と語る王貞治さんは努力によって才能を開花させ人気を得ていきました。王選手の一本足打法は好不調の波がありましたが、彼はひたすら自分の信じる道を歩み続けました

 

 自分が目指していたものが、思わぬ障害や、周囲からの冷たい視線や中傷で挫けてしまうことがよくあります。その渦中にいるときは本当に辛いことだと思います。そんな時はやはり不屈の精神と強い信念が必要となってきます。どれだけ自分を信じられるか耐えられるか大きなことを成し遂げるには大切な要素だと思います。

 

 現在このような苦しみの渦中にある方は本当に苦しいでしょう。でも、その苦しみに負けてしまったら駄目なのです。私も20代半ばの3年間程辛い経験がありました。何をしても楽しくなく、何を食べても美味しくなく、誰といても気持ちが安まらない時がありました。現在その時期を振り返ると、ほぼセピア色に染まっていますが当時は笑えませんでした。その苦しい時、それでも私を前進させていた原動力は夢と希望でした

 どうか最後まで諦めず頑張ってください。

 

野球にときめいて―王貞治、半生を語る

野球にときめいて―王貞治、半生を語る

  • 作者:王 貞治
  • 発売日: 2011/03/01
  • メディア: 単行本
 

 

学問の力

 

勉強する意味がわかる!  こども学問のすすめ (単行本)

勉強する意味がわかる! こども学問のすすめ (単行本)

  • 作者:孝, 齋藤
  • 発売日: 2019/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 みなさんは、勉強が好きでしょうか?嫌いと答える人が圧倒的に多いのではないでしょうか。「いえ、勉強好きです!」と答えたあなた!きっと将来偉い人になるでしょうがんばってください。嫌いと答えたあなた!その気持ちとってもわかります。「勉強めんどくさいし、遊んでた方が楽しいよ」ってところだと思います。しかし、その考えはもったいないです。なぜって?あなたには夢があるはずです。お医者さん、サッカー選手、スチュワーデスなどなど。お医者さんはもちろん医学の勉強をしなければいけないし、スチュワーデスは英語が必要。「サッカー選手は別に勉強する必要ないじゃん!」って思うかもしれない。とんでもない。サッカー選手は体を動かすだけではないですよね。相手チームを倒すために、自分のチームを束ねたり、いろいろ作戦を立てたり、相手チームの心理を考えなければいけない。

 昔から、この夢を持った人たちが、世の中を作ってきたのですその夢を叶えるために学問を修めました。ある者は空に飛行機を飛ばし、ある者は海に大きな橋を架け、ある者は後に国宝と呼ばれる物を造り、そしてある者は独立国家を築きました。そして世の中を明るくしていきました。これはすべて学問の力なのです

 

 私が27、8歳の頃に読んだ書物に『学問のすすめ』があります。この本を書いた福沢諭吉が言っていることは一つです。

人間は平等であって、生まれによって差別はない。人間の違いは何かといえば、学問をしたかどうかなのだ

つまり、「賢い人とそうでない人の差は、勉強をするか、しないかだ」ということです。

 この言葉に触れたとき目が開けた思いがしました。勉強をすれば別人になれるという意味でもあります。生まれつき頭がいい人、賢い人がいるわけではなく勉強をしたかどうかで差がつくんです。たとえ、現在あなたの年齢が30,40,50そして60代以上であっても、学問を修めれば夢は叶えられます。これが学問の力です。

思考の力

 小さい頃から周りの大人から、よく考えなさい、と言われたことがあります。そして大人になり考えるという事が、どれほど人生を左右するか身に染みてよくわかります。私たち現在の暮らし、仕事、収入は私たちの思考が実現化したものです。「思考が実現化する」という言葉をよく耳にしますが、まさしくこの事です。今回紹介する書籍はアール・ナイチンゲールの『人間は自分が考えているような人間になる』。内容はまさしくタイトル通りです。

 

 若い頃私もまだ思考の力を知りませんでした。上記の暮らし、仕事、収入など私たちの目の前に現れてくるものは、私は運命的・宿命的に捉えて考えていました。たとえば「入学試験に不合格になったのは運が悪かったからだ」「こういう宿命を持って生まれたから自分の人生は不遇なことが多いんだ」などなど。こういう物の考え方をしていました。ですので、占いやハウツーものの性格診断などを頼りにしていたこともありました。

 

 ですが、人生は自分の考え方ひとつで切り開いていけるという事に気づきました。本書にもこのよう指摘があります。

・人間は思考を通して自分で自分の人生を切り開いていくものだ

・考えていることが将来を決定する

・今まで人生で考えてきたことのすべての結果が、現在のあなたの姿だ

 

 考えるという事は学校の勉強だけではありません。人生をより良い方向へと進めていくためにはどうしたらよいか、これを考えることです。運命的・宿命的に考えるのはやめましょう。自分自身で考えることによって、人生は開けてきます。

 

 

人間が人間らしくあるために

 今回紹介する書籍は『君たちはどう生きるか』です。以前、何年か前に話題になりました。私も学生時代に読んだことがありますが、当時は読んでも何のことだかという具合でしたが、今読んでみると、なかなかの良書だと感じます。

 書籍に登場する主人公は中学生の男の子ですが、話の中身、思想的な部分は私たち大人にも十分通用するものです。書籍の中の一貫したテーマを一言で言うならば、「人間が人間らしくあるためには」といったところです。

 

 「天動説と地動説」という言葉が書籍に出てきます。大昔の人は「太陽が地球の周りをまわっている」という天動説を信じていました。これに対して「地球が太陽の周りをまわっている」という地動説があります。この言葉は自然界の中で使われますが、私たち人間にも当てはまります。つまり、天動説のように「自分中心に世間は動いている」と考える人がいます。いわゆる自己中というものです。この考えは、子供の頃は仕方がないにしても、大人になったならばこの考えを改め、地動説(相手のことを中心に考える。相手の気持ちを考え行動する)に変わっていかなければいけません。この地動説の考え方こそ、あなたが社会の中で一人前の人間と認められる道なのです。 

 

 書籍の中のストーリーでは主人公が過ちを犯し、心苦しい日々を過ごすシーンがあります。しかし、悔い改め再び立ち上がっていき精神的に成長して行く姿が描かれています。「誰にも過ちはある。しかし反省をし、自分の中にある良心に気づけば、誤りから立ち直ることが出来る」とストーリーの中にあります。悪い行いを悪いことだと思っていない人は、世の中たくさんいます。そういう人たちは、何が正しく何が間違っているかといことを考えたことがないのだと思います。

 

 上記以外の箇所にも学べるポイントがいくつかありますので、手に取って読んでみてください。

 

 

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

 

 

時間の不思議

 今回のテーマは「時間論」です。フランスの医学者、アレキシス・カレルの著書『人間この未知なるもの』を今回は紹介します。

 

 本書では、時間は「外なる時間」と「内なる時間」があると指摘します。人は成長するにつれ時計的な時間(外なる時間)を意識するようになります。つまり、年齢、カレンダー、学年や入社の年次などを使って物事を考えるようになるのです。これに対して人の生理的・心理的側面に影響される時間(内なる時間)があります。簡単に言えば、成長期の肉体変化、その時の心理状況、体調によって時間が流れる感覚が違うという事でしょう。

 

 「外なる時間」、つまり時計的な時間、もっと言えば地球が太陽を回る時間は一定で変わりません。私たちは自然と「外なる時間」に順応してしまい、年をとるごとに、その年齢が自分の本当の年齢だと錯覚していると思います

 しかし「内なる時間」は「外なる時間」とは全く違うものです。どちらが本当の時間か?「内なる時間」が本当の時間だとアレキシス・カレルは指摘します。その時の心理状況、体調によって流れる時間の速さが違うわけですから、努力して「内なる時間」の流れを遅くするべきですそうすれば若返りも可能だとアレキシス・カレルは言います。その具体策は常に知的・冒険的精神に挑むことだと指摘します。読書、音楽、スポーツ、レジャーなど毎日楽しい出来事を取り込むべきです。渡部昇一さんが今回のカレルの思想をわかりやすく説明している下記の書籍もありますので、参考にしてみてください。

 

人間 この未知なるもの (知的生きかた文庫)