思いが自分の人生をつくる

  「思いが大事だ」とよく言われますが、本当にそう思います。「思いがあって言動がある」、考えてみれば当たり前のことですが、私は20代の半ばまではこの事に気づきませんでした。

 20歳の頃、好きだった女の子にフラれ失恋を経験したことがあるのですが、それをキッカケにトボトボとうつむいた人生を歩んでいました。今となれば思い出となっていますが、当時の私には耐えがたいものでした。私自身が言うのはなんですが、当時の私はあまりにもピュア過ぎるというか、まだまだ「全力少年」だったので、初恋の好きな女の子にフラれたことが、当時の私にとって相当な破壊的ダメージでした。その女の子のことを忘れようとしても、お互い通っていた大学が近かったし、また通学もお互い同じ沿線を利用していたので、なかなか忘れられませんでした。感傷的な時間もやたらと増えていき、通学の電車の中でも悲しい音楽を聴き自己憐憫に陥っていた状態です。はっきり言って精神的自殺行為だったと思います。「あー、自分は愚かだったなあ...」と今では思います。「しまった!あんな自分をいじめている暇があれば勉強していればヨカった!」「あの時間をもっと有効活用するべきだった… オレの時間を返してくれ!」と今ではそう思いますが、今となっては後の祭りです。

 20代半ばになっても、まだその女の子のことが忘れられませんでした。そんな時ある方からこんなアドバイスを頂きました。「今のあなたの心の中では、過去と未来の綱引きが行われている。過去と未来、どちらを自分の方にたぐり寄せるかで今後のあなたの人生は変わってきますよ」とアドバイスされました。つまり、これからも過去のみじめな体験を心に抱きウジウジメソメソ生きるか、過去のことはキレイさっぱり流して明るい未来を生きるか、どちらを選ぶかということです。

 あなた自身の心の中が、どのような思いを抱いているかが大切です。若い頃の私ははっきり言ってマイナスに彩られた「思い」を抱いていました。その「思い」が、あまりにも弱々しく、未練たらしく、暗い感じで、そのマイナスの雰囲気が普段の私の言動にもそのまま表れていました。そして「類は友を呼ぶ」ではありませんが、あまり愉快でない出来事が次から次へと降りかかってきました。

 まずは自分自身の「思い」に気づくことです。そして、その「思い」がマイナスの方向へ流されないように気を付け、プラスの「思い」で占めることが大事です。現在「暗い思い」でうつむいて歩いている状態でしたら、「明るい思い」を抱いてみて下さい。本当に人生が180度変わります。「思い」には、私たちをまったくの別人へと変えてしまう力があります。

 

 参考文献

 『「原因」と「結果」の法則』 ジェームズ・アレン サンマーク出版

 『幸福への道標』 大川隆法